米国債利回りが高止まり…連銀内部から「市場の衝撃に備えよ」の声
9月議事録に国債市場の対応体制強化の意見…当日の取引は円滑
年内追加利上げの可能性を提示…高インフレリスク・経済見通しが利上げの根拠
米国の長期国債利回りが高水準で乱高下する中、連邦準備制度(FRB)の9月会合で、国債市場への衝撃に備えるべきだとの意見が出ていたことが確認された。7日(現地時間)に公開された連邦公開市場委員会(FOMC)の議事録には、一部出席者による市場の不安定化への備えの提案とともに、年内の追加利下げ(※原文の追加引き上げの文脈に準ずる:追加利上げ)の可能性を視野に入れた政策判断が盛り込まれた。
同日、米10年物国債利回りは取引時間中に5.36%水準まで上昇し、24年ぶりの高値を記録した。その後、390億ドル規模の10年物国債入札で堅調な需要が確認され、午後には5.28%前後へと上昇幅を縮小した。
市場の不安に備えようという提案は、9月15~16日の会合当時、国債市場の機能が円滑であるとの評価の中でなされた。将来的に取引機能に問題が生じた場合に備え、対応戦略やコミュニケーションの方式、政策手段を強化する一方、国債市場におけるFRBの占める割合は制限すべきだという内容だった。
当時は、長期国債利回りの上昇にもかかわらず、全般的な金融環境が経済成長を下支えしているとの意見が多かった。今年の株価の大幅上昇や、社債と国債の利回り格差が狭い水準で維持されている点が根拠として挙げられた。政策金利が経済活動を制約していない、あるいは制約する程度が弱いとの評価もあった。
物価を巡る議論では、エネルギー価格の上昇と人工知能(AI)投資の拡大に伴う圧力が注目された。高水準のエネルギー価格が長期化すれば、特定部門のコスト負担が広範な物価圧力へと波及するリスクが高まるとの意見が相次いだ。AI投資が中長期的に供給を上回るペースで需要を拡大させ、物価を刺激する可能性があるとの指摘もあった。
雇用はおおむね安定しており、最大雇用に近い状態にあると評価された。出席者の過半数は、雇用市場がやや引き締まったと判断した。全体の賃金上昇基調は緩やかであり、物価が目標の2%へと低下していくトレンドに合致しているとの見方もあった。全般的なリスク評価では、雇用の上下方リスクがおおむね均衡している一方、物価は予想よりも高くなる可能性に重きが置かれた。
こうした判断に基づき、FRBは9月会合で政策金利の誘導目標レンジを0.25%引き上げ、3.75~4.00%に調整した。利上げ自体には全員が同意したものの、判断の根拠には違いがあった。予想を上回る強い需要や追加の供給ショックにより、物価が高止まりするリスクに備えるべきだという見解と、当時の経済・物価見通しだけでも一層高い金利が必要だという判断が併記された。
出席者の大半は、年末までにさらに1回利上げを行うことが適切である可能性が高いと判断した。今後の会合では、新たに発表される経済指標とそれに伴う経済見通し、リスク要因の変化を見極めて決定するとの立場も示した。







