TSMC、9カ月で昨年の年間売上高を突破…第3四半期は51%成長
AI・最先端プロセスの需要で売上高の増加基調が拡大
15日の決算発表で第4四半期の見通しおよび2ナノ生産拡大に伴う収益性を確認
台湾の半導体受託製造(ファウンドリ)企業TSMCが、今年9カ月で昨年の年間売上高を突破した。月次売上高を合算した第3四半期の成長率も、前年同期比50%を上回った。
TSMCが8日に発表した9月の売上高データによると、今年1〜9月の累計売上高は約3兆8,987億台湾ドルとなり、前年同期比41.1%増加した。昨年の年間売上高である約3兆8,091億台湾ドルをすでに超える規模となっている。
成長スピードは第3四半期に入りさらに加速した。7〜9月の売上高を合算すると約1兆4,942億台湾ドルとなり、前年同期比50.9%増、前四半期比17.6%増を記録した。台湾ドル建ての前年同期比増加率は、第2四半期の36.0%から一層高まった。これは月次公表値をもとに算出した数値である。
四半期の最終月である9月の売上高は5,118億5,700万台湾ドルだった。過去最高の月次売上高を記録した8月からは0.6%減少したものの、前年同月比では54.6%増加した。8月に前月比10.1%増加した売上規模が、9月にもほぼ同様の水準で維持された格好となる。
こうした業績のトレンドは、同社が先立って示していたAIおよび最先端プロセスの旺盛な需要と軌を一にしている。TSMCは7月の決算説明会で、AI関連の需要が強く継続していると説明していた。当時公表した第2四半期の高性能計算(HPC)向け売上高は前四半期比20%増加し、全体売上高に占める割合は66%に達した。同社はこれを背景に、今年のドル建て売上高が前年比40%をやや上回る水準で増加するとの見通しを示していた。
高まる需要に対応するための投資も拡大している。TSMCは7月、今年の設備投資計画を600億〜640億ドルへと引き上げ、投資額の70〜80%を最先端プロセスに割り当てると発表した。第3四半期の事業見通しでは、最先端プロセスの需要とともに、2ナノ生産の迅速な拡大を主要な要因として挙げている。
生産拡大の過程では初期費用の負担も伴う。TSMCは、2ナノ生産の拡大が下半期の売上総利益率(GPM)を約3〜4パーセントポイント押し下げる要因になると予想した。もっとも、強固な最先端プロセスの需要と生産性の改善がこれを一部相殺するとの説明だ。同社が提示した第3四半期の売上総利益率の予想は65〜67%で、第2四半期の実績値である67.7%を下回っている。
来る15日に予定されている第3四半期決算発表では、売上高の増加と2ナノ生産拡大に伴うコスト負担が実際の収益性にどのように反映されたかが最大の注目ポイントとなる。第4四半期の売上高見通しおよび年間成長予測の修正有無は、高成長基調が年末まで持続するかどうかを見極める手がかりとなる。







