売上高114億6000万ユーロ…前年同期比17.9%増
売上高・調整後EBITAの通期成長率目標をそろって引き上げ
仏シュナイダーエレクトリックがデータセンター向けの電力・冷却設備需要の拡大を背景に、通期の業績成長見通しを引き上げた。AIインフラ投資が関連機器の売上増につながり、四半期ベースで過去最高の売上高を記録した。
シュナイダーは16日(現地時間)、第3四半期の売上高が114億6000万ユーロと、前年同期比17.9%増加したと発表した。為替変動や買収・売却に伴う連結範囲の変更を除いた実質的な既存事業ベース(オーガニック)の成長率は16.9%となった。
今年の既存事業ベースの売上高成長率目標は、従来の10〜13%から12〜14%へと上方修正した。調整後EBITAの伸び率目標も、既存事業ベースで従来の14〜19%から18〜21%に引き上げた。EBITAは利払い・税引き・無形固定資産償却前利益を指す。
事業別の売上高では、エネルギー管理事業が既存事業ベースで18.8%増、インダストリアルオートメーション事業が8.1%増となった。地域別では、中国・東アジアが26.1%増、北米が19.9%増と好調に推移した。エネルギー管理事業において、中国はAIインフラ投資にけん引されて2桁成長を達成した。東南アジアではデータセンタープロジェクトが、韓国および台湾では半導体部門が成長を支えたと同社は説明した。
データセンター需要の恩恵は、システム事業で特に顕著だった。全社売上高の35%を占めるシステム事業は、既存事業ベースで22%成長した。同社は、モジュール型事前製造ソリューションや三相無停電電源装置(UPS)、冷却設備が好調を維持したと説明している。
急増する冷却需要に対応した製品ラインナップの拡充も進んでいる。シュナイダーは今年1月、米モティベア(Motivair)を通じて2.5MW級の冷却液配分装置(CDU)を発表した。高密度AIデータセンターや高性能コンピューティング(HPC)環境を見据えた製品で、自社ソフトウェアにより複数機器を統合管理し、10MW以上の大規模冷却システムを構築可能だ。冷却製品群の拡充は、電力供給と排熱管理を一体的に支援する事業戦略の一環と受け止められている。
同社は第4四半期もデータセンター需要が引き続き堅調に推移し、システム事業が成長を牽引すると見込んでいる。原材料価格や関税の上昇圧力に対しては、価格戦略を通じて対応する方針だ。一方、中東情勢に伴うサプライチェーンへの負荷やインフレリスクを今後の変動要因として挙げた。







