製造施設2カ所のFDA VAI判定・承認再申請が完了
3年生存率37.7%…リピックツに続き肝臓がん新薬に期待
HLB(028300)が肝臓がん新薬の米食品医薬品局(FDA)承認再申請を完了し、米国抗がん剤市場での新たな飛躍を準備している。事前の審査で承認の障壁となっていた中国の製造施設2カ所の品質管理問題が補完され、後続の現地調査まで完了したことで、長期間推進してきた肝臓がん新薬の米国市場参入が再び視野に入ってきた。
今回の再申請は、先月に胆管がん治療薬「リピックツ」のFDA承認を獲得したHLBグループにとって、さらに大きな意味を持つ。肝臓がん新薬まで承認されれば、米国で異なるがん種を対象とする2種類の抗がん新薬を保有することになる。1つの新薬承認を待つ段階から、複数の抗がん剤を基盤にグローバル事業を拡大する段階へと移行できるという点で、企業価値の再評価に対する期待も高まっている。
HLBは12日の自主公示を通じ、米子会社エレバ・セラピューティクスが9日(現地時間)、リボセラニブとカレルリズマブの併用療法による肝臓がん1次治療薬の承認に向け、FDAに申請書を再提出したと発表した。リボセラニブは新薬承認申請(NDA)、カレルリズマブは生物学的製剤承認申請(BLA)の対象となる。
[出所:金融監督院電子公示システム(DART)、HLB肝臓がん新薬FDA承認再申請公示]
製造施設2カ所がVAI判定…FDA公式書簡に警告解除を明記
今回の再申請で注目すべき部分は、中国・恒瑞医薬(ハンルス・ファーマ)の製造施設に対するFDAの後続現地調査の結果だ。事前の承認審査で製造・品質管理に関する補完要求が提起されていただけに、両施設の調査終了は承認手続きを再び進めるための意味のある前進である。
恒瑞医薬の金橋(ジンチャオ)原薬製造施設は、FDAの現地調査でVAI判定を受けた。FDAが7月22日に発行した公式書簡には、同施設の調査結果がVAIに分類され、従来の潜在的公式措置対象(pOAI)警告が解除されたという内容が明記された。FDAは同施設が現行の医薬品適正製造基準(cGMP)上、受容可能な状態であると判断した事実も通知した。
恒瑞医薬は7月の公式発表で、「FDAの補完要求は臨床試験データや安全性・有効性の問題とは関連がない」と明らかにしていた。
[出所:米国FDA公式書簡、恒瑞医薬金橋製造施設VAI判定・pOAI警告解除]
VAIとは、現地調査の過程で改善事項が確認されたものの、FDAの公式な規制措置なしに企業の自主的な是正で対応可能と判断された場合に付与される分類だ。製造施設のエラーや品質管理に対する懸念が緩和されたことを示す結果ではあるが、個別の医薬品の最終品目承認を意味するものではない。
リボセラニブの製剤を生産する東振(ドンジン)施設も、FDAのVAI判定を受けた。HLBは6日、恒瑞医薬が同施設の調査終了の通知を受けたことを発表し、エレバは両製造施設の補完手続きを終えた上で今回の承認再申請を進めた。
[出所:HLB公式ブログ、恒瑞医薬東振製造施設FDA VAI判定に関する発表]
「ランセット・オンコロジー」掲載の臨床成果…3年生存率37.7%
リボセラニブ・カレルリズマブ併用療法は、先行したグローバル第3相臨床試験「CARES-310」で既存の治療薬よりも生存期間を大幅に延ばす成果を収めた。最終分析結果は昨年12月、国際学術誌「ランセット・オンコロジー(The Lancet Oncology)」に掲載された。
患者543人を対象とした臨床試験で、併用療法の全生存期間の中央値は23.8カ月と、既存治療薬ソラフェニブの15.2カ月より8.6カ月長かった。臨床の追跡期間中の死亡リスクも比較群より36%低いことが分かった。
長期生存率と腫瘍縮小効果(奏効率)でも明確な差を示した。3年生存率は37.7%と、ソラフェニブの24.8%を12.9パーセントポイント上回り、腫瘍の大きさが一定基準以上縮小した患者の割合である客観的奏効率(ORR)も26.8%と、既存治療薬の5.9%の4倍以上高かった。
安全性の側面では、併用療法群で高血圧など一部の副作用発生率が比較群より高く現れた。研究チームは有効性と安全性の結果を総合し、同併用療法が進行性肝臓がんの新たな1次治療の選択肢になる可能性を提示した。
このように既存治療薬と比較して生存期間の延長と高い奏効率を確認したことに続き、事前の審査で指摘された製造・品質管理の問題まで補完し、米国市場進出のためのFDA承認手続きが再開された。
リピックツに続き肝臓がんで…米抗がん新薬2種体制に挑戦
HLBグループは9月、米子会社エレバを通じて胆管がん治療薬リピックツ(成分名:リラプグラチニブ)のFDA承認を獲得した。現在の承認適応症は、既存の治療経験があるFGFR2融合または再配列陽性の進行性胆管がんである。エレバはこれとは別に、他の進行性固形がん患者を対象とした第2相臨床を推進しており、特定の遺伝子変異を基準に複数のがん種を攻める「がん種不問」の開発にも乗り出している。
リピックツが他の固形がんで治療領域を広げる中、リボセラニブ・カレルリズマブ併用療法は相対的に患者規模が大きい肝臓がん1次治療市場をターゲットにする。肝臓がん新薬までFDA承認を受ければ、HLBグループは異なるがん種で抗がん剤の商業化を推進する基盤を整えることになる。
1897年の同和薬品設立以来、約130年の歴史を誇る韓国製薬産業において、米FDAの抗がん新薬承認はグローバル市場進出の重要なマイルストーンに挙げられる。HLBグループが肝臓がん新薬まで承認されれば、韓国のバイオ企業が米国抗がん剤市場で事業基盤を広げていく事例としても注目を集めることができる。
企業価値評価においても、臨床結果や承認可能性だけでなく、実際の販売実績の重要性が大きくなる可能性がある。リピックツの適応症拡大と肝臓がん新薬の商業化がどの程度の成果を挙げるかによって、HLBグループの中長期業績や事業価値も変わってくる。
HLBはリピックツの承認後、空売り取引が集中するなど高い株価変動性を見せた。肝臓がん新薬のFDA承認の成否は、投資心理や市場の需給にも影響を与え得るだけに、今回の再申請は新薬開発の成果だけでなく市場の評価を分ける重要な手続きだ。
FDAの再審査のタイプと日程は、製造・品質管理に関する補完事項と従来の現地調査の結果が審査にどのように反映されるかによって異なる。FDAが再審査のタイプと目標日程を定めれば、承認の可否を見極める次のスケジュールも具体化するものとみられる。
両製造施設のVAI判定に続き承認再申請まで終えたことで、HLBグループは肝臓がん新薬の米国市場進出を再び推進する足場を固めた。リピックツに続く2番目の抗がん新薬のFDA承認が現実のものとなるか、今回の審査がHLBの米国抗がん剤事業を一段階引き上げる契機となるのか、市場の関心が集まっている。






